GXOは、世界的なファッションブランドGuessの業務を担うオランダ・フェンロー拠点に、ExotecのSkypod®システムを導入しました。その結果、1時間あたり2,200オーダーラインの処理能力を実現し、繁忙期には1日最大70,000点の商品を処理できるようになりました。
今回、Exotecはシステムインテグレーターとして、127台のロボット、60,000カ所の保管ロケーション、8つのGoods-to-Person型ピッキングステーション、そして全長200メートルのコンベヤネットワークを組み合わせたエンドツーエンドのソリューションを提供しました。これらすべてを、Exotecが単一の責任主体として統合・管理しています。
GXO LogisticsとGuessについて
GXO Logisticsは、世界最大級のコントラクトロジスティクス企業の一つです。小売、ファッション、Eコマース、製造業などの大手ブランドを対象に、世界各地の倉庫ネットワークを運営しています。
サプライチェーン管理におけるテクノロジー活用で知られるGXOは、大手ブランドと連携し、優れたオペレーションと拡張性の高い自動化を両立したフルフィルメント拠点の設計・運営を行っています。
Guessは、100カ国以上で展開する世界的なファッションブランドです。衣料品、アクセサリー、ライフスタイル関連商品を幅広く取り扱っています。
EMEAおよびアジア地域において、小売店舗、卸売パートナー、Eコマースという多様な販売チャネルを通じて商品を流通させるGuessには、次のような要件に対応できるオーダーフルフィルメント体制が必要でした。
・サイズ、カラー、シーズンコレクションによって細分化された、非常に多くのSKU
・季節によって変動する物量
・厳しい納期要件
・大規模なオペレーションへの対応
オランダのフェンローでは、GXOがGuess専用の拠点を運営しています。ここでは、入荷業務、品質検査や品質再梱包を含む付加価値サービス、そしてEMEAおよびアジアの小売店舗向け出荷を行っています。さらに、ベネルクス地域向けEコマースのオーダーフルフィルメントも間もなく開始される予定です。
課題
アパレル業界におけるオーダーピッキングは、物流業務の中でも特に難易度の高い分野の一つです。Guessのような世界的なファッションブランドは、サイズ、カラー、シーズンごとのコレクションによって分類された数千ものSKUを取り扱っています。その一つひとつに対して、正確な取り扱い、極めて高いピッキング精度、そして繁忙期に迅速に処理能力を拡大できる体制が求められます。
オランダのフェンローでは、GXOがGuessの商品を大量に取り扱っており、物量が季節によって大きく変動する中、EMEAおよびアジアの小売店舗への商品供給を担っていました。同時に、ベネルクス地域向けの新たなEコマース物流にも対応する準備を進めていました。
物量の変動性、Guessの商品ラインアップに伴う多種多様なSKU、そして拡大を続ける付加価値サービス。これらが重なった結果、既存設備に対する部分的な改善だけでは、もはや十分に対応できなくなっていました。
当拠点には、抜本的な変革が必要でした。Guessの大規模な流通要件に対応し、オペレーションの負荷を増やすことなくピッキング作業の負担を軽減し、全面的な再設計を行わずに将来の成長にも対応できるソリューションが求められていたのです。
GXOフェンローのオペレーション責任者、Mark Donne氏は次のように要約しています。
「私たちは、自動化できる業務やソリューションを探していました。問題は、どうすればピッキング作業の負担を軽減できるか、ということでした。」
解決策:単一のインテグレーター、単一のシステム、Guessの事業に合わせた設計
GXOとExotecは、Guessのオーダーフルフィルメントにおける実際の運用要件に合わせて、完全自動化システムを共同で設計しました。そこには、多数のSKU、季節的な繁忙期、そして拡大を続けるB2BおよびEコマースの物流量への対応が含まれます。
複数のサプライヤーから部品や設備を寄せ集めて構成するのではなく、GXOはExotecをシステムインテグレーターとして選定しました。その理由は、責任の所在を明確にし、システム統合に伴うリスクを低減するとともに、物流工程を構成するすべての要素がGuessの流通ニーズに貢献できるよう、全体として最適に連携させるためです。
システムの中核を担うのは、Skypod®システムです。127台のロボットが60,000カ所の保管ロケーションを移動し、商品を8つのGoods-to-Person型Order Moverピッキングステーションへ直接搬送します。
全長200メートルのコンベヤネットワークが、保管、ピッキング、出荷の各エリアを接続しています。さらに、各移載ポイントで発生するボトルネックを解消するため、複数の専用カスタム機械が導入されています。
スパイラルコンベヤは、手作業による移載を必要とせず、フロア間の垂直搬送を処理します。また、トートや段ボールケースの組み立て・分離システムにより、柔軟な集約と異なる荷姿の混在管理が可能になります。さらに、トート用デスタッカーが、手作業を一切必要とせず、ピッキングステーションへトートを自動供給します。
特に重要だったのは、この協業が単なる技術導入にとどまらなかったことです。
設計段階を通じて、ExotecのチームはGXOのオペレーション専門家と緊密に連携し、拠点固有の制約やGuessの商品構成に合わせてシステムを設計しました。
ある構成が最適な解決策ではないと判断された場合、Exotecはその理由を説明し、より良い代替案を提案しました。
Mark Donne氏は、当時の協業について次のように振り返っています。
「“私たちの望むとおりに正確に作ってください”という話ではありませんでした。私たちが課題を提示し、Exotecに解決策を見つけてもらう、という進め方でした。可能な限り最善のシステムを実現するための、双方による共同作業だったのです。」
| ロボット台数 | ステーション数 | ビンロケーション | 処理能力(行/時間) | 処理数(商品/日) | |
| 127 | 8 | 60,000 | 2,200 | 40,000 – 70,000 |
導入効果:より安定し、より迅速になったオペレーション。Guessの今後の課題にも対応できる体制へ。
稼働開始以来、フェンロー拠点は大きく変貌しました。
現在、このシステムは季節に応じて1日40,000~70,000点の商品を処理しています。繁忙期には1時間あたり2,200オーダーラインの処理能力を発揮し、GXOは、EMEAおよびアジアに展開するGuessの小売ネットワークに必要な処理能力と対応力を確保できるようになりました。同時に、追加されるEコマース物量にも対応できる体制が整いました。
処理リードタイムは1日まで短縮されました。かつては大きなプレッシャーの下で、主に手作業に頼っていた環境が、現在ではMark Donne氏の言葉を借りれば、「より整理され、より落ち着いた」オペレーションへと変わっています。
本稼働に向けた立ち上げは、GXOがこれまで経験した中でも、最もスムーズな導入の一つとなりました。これは、両社のチームが共同で十分な準備を行ったこと、そして稼働開始の全期間を通じて、現場で質の高いサポートが提供されたことによる直接的な成果です。
今後に向けて、フェンローでの導入成功はGXOとGuessのパートナーシップをさらに強固なものにしました。同時に、ファッション業界のオーダーフルフィルメントにおいて、エンドツーエンドの自動化がどのような価値をもたらすのかを示す、明確な基準となりました。
「私は、このシステムを誰にでも推薦します。協業は本当に素晴らしいものでした。あるアプローチが適切でなかった場合にも、必ず明確な説明があり、より良い代替案が提案されました。」Mark Donne, Operations Manager, GXO Venlo