全国労働衛生週間にあわせ、倉庫・物流センター勤務者の転職・離職意識に関する調査を実施

2026年10月14日

倉庫・物流センター勤務者の51.0%が転職・離職を意識、20代では65.5% 人材定着と生産性向上を両立する「倉庫自動化」が経営課題に

倉庫内物流のロボットメーカー・インテグレーターであるExotec Nihon株式会社(東京都港区、代表取締役 アジアパシフィック地域社長:立脇 竜、以下Exotec)は、倉庫・物流センターで働く全国の1,031人を対象に、業務の負担、定着意向、倉庫内作業用ロボットへの受け止め方を尋ねた調査を実施しました(調査実施:株式会社マクロミル、調査期間:2026年8月21日〜27日)。本調査の回答者のうち42.5%(438人)はパート・アルバイトとして働く人で、その61.4%が女性でした。

本調査では、倉庫・物流センターで働く人の51.0%が転職や離職を意識しており、20代では65.5%、30代では60.9%にのぼるなど、倉庫運営における人材定着の課題が明らかになりました。人手不足が続く物流業界では、採用による人員補充に加え、既存の人材が働き続けられる環境をどのようにつくるかが、安定した倉庫運営と事業成長を支える重要な課題となっています。

転職・離職を考えている人にその理由を尋ねると、パート・アルバイト層(n=216)の1位は「身体的負担が大きいから」45.8%で、「給与・待遇面に対する不満」33.8%を12.0ポイント上回りました。一方、会社員層(n=301)の1位は「給与・待遇面に対する不満」43.2%で、「身体的負担」35.5%を上回っています。この結果から、同じ倉庫で働く人でも、雇用形態や担当する業務によって定着を妨げる要因が異なることが分かります。

負担の中身にも差があります。日ごろ大変だと感じる業務として「重い荷物の持ち上げ・運び出し」を挙げた人は、パート・アルバイト層57.1%に対し会社員層39.0%で、18.1ポイントの差がありました。性別でみても女性52.7%(n=385)、男性43.5%(n=646)です。全体では51.0%が転職・離職を意識しており、その理由の1位は「身体的負担が大きいから」39.7%で「給与・待遇面に対する不満」39.4%を上回りました。

さらに、倉庫・物流センターで5年以上働き続けている566人にその理由を尋ねると、上位は「業務に慣れていて楽だから」35.0%、「自宅からの通勤アクセスが良いから」34.6%、「転職するのが面倒だから」32.7%でした。「給与に満足しているから」は9.2%、「身体的負担が少なく働きやすいから」は3.7%にとどまります。長期就業は、仕事そのものへの評価だけでなく、通勤のしやすさや業務への慣れ、転職に伴う負担感にも支えられていることが分かります。

一方で、ロボットに任せたい作業の1位は、パート・アルバイト層66.2%、会社員層58.8%がいずれも「重いものの持ち上げ・移動」でした。離職理由の1位と、機械に任せたい作業の1位が一致しています。

当社は本調査を、倉庫の自動化を「人を減らすための設備投資」ではなく、倉庫のキャパシティ最大化と作業効率の向上、そして採用力・定着力の強化を同時に狙う経営投資として議論するための材料と位置づけ、物流に携わる企業との対話に活用してまいります。

【調査結果のポイント】

  • 倉庫勤務者の51.0%が転職・離職を意識。20代では65.5%、30代では60.9%にのぼり、若年層を中心に人材定着リスクが顕在化しています。
  • 転職・離職を考える理由の1位が働き方で逆転。パート・アルバイト層は「身体的負担が大きいから」45.8%、会社員層は「給与・待遇面に対する不満」43.2%が1位でした。
  • 「重い荷物の持ち上げ・運び出し」を大変な業務に挙げた人はパート・アルバイト層57.1%、会社員層39.0%(18.1ポイント差)。女性52.7%、男性43.5%でした。
  • 5年以上働き続けている理由は「慣れていて楽」35.0%、「通勤アクセスが良い」34.6%、「転職が面倒」32.7%が上位。「給与に満足」9.2%、「身体的負担が少ない」3.7%にとどまります。
  • ロボットに任せたい業務の1位はいずれの層も「重いものの持ち上げ・移動」(パート・アルバイト層66.2%、会社員層58.8%)。導入に反対する人は両層ともおよそ14%台でした。

■1. 人材定着の課題|51.0%が転職・離職を意識、20代は65.5%

現在の仕事を辞めたり転職したりすることを考えているかを尋ねたところ、「すでに転職活動を実施している/離職を決めている」5.9%、「行動はしていないが1年以内に転職/離職を検討している」10.1%、「時期は未定だが、いずれ転職/離職しようと考えている」35.0%で、合計51.0%が転職・離職を意識していました。年代別では20代65.5%(n=119)、30代60.9%(n=294)、40代49.0%(n=206)、50代40.3%(n=206)、60代41.3%(n=206)でした。

転職・離職を考えている526人に理由を尋ねると、1位は「身体的負担が大きいから」39.7%で、「給与・待遇面に対する不満があるから」39.4%を上回りました。以下、「作業環境が大変だから」30.4%、「現場の従業員に対する配慮が不足していると感じるから」25.3%、「やりがいを感じにくいから」24.5%、「人間関係に問題があるから」24.3%と続きます。

■2. 転職・離職を考える理由は雇用形態で異なる|パート・アルバイト層は「身体的負担」、会社員層は「給与・待遇」

転職・離職を考えている人の理由を、雇用形態別に比較しました(複数回答)。

理由パート・アルバイト層(n=216)会社員層(n=301)
身体的負担が大きいから45.8%35.5%
給与・待遇面に対する不満があるから33.8%43.2%
作業環境が大変だから32.9%28.9%
現場の従業員に対する配慮が不足していると感じるから25.5%24.9%
やりがいを感じにくいから23.1%26.2%
人間関係に問題があるから22.2%26.2%

全体では「身体的負担」39.7%が「給与・待遇面に対する不満」39.4%をわずかに上回る差ですが、雇用形態で分けると1位が入れ替わります。待遇改善を中心とした定着施策は、現場の担い手の多くを占めるパート・アルバイト層の主要な離職理由には届いていない可能性があります。

■3. 業務負担の違い|重量物を大変と感じる割合に18.1ポイントの差

日ごろの業務で大変だと感じるもの(複数回答)と、最も大変だと感じるもの(単一回答)を雇用形態別に比較しました。

項目パート・アルバイト層(n=438)会社員層(n=580)
重い荷物の持ち上げ・運び出し(複数回答)57.1%39.0%
過酷な環境下(暑い・寒いなど)での作業(複数回答)38.4%38.3%
同じ姿勢が続く作業(複数回答)33.3%27.1%
時間に追われながらの作業(複数回答)30.4%35.9%
「重い荷物の持ち上げ・運び出し」が最も大変28.8%16.2%
「過酷な環境下での作業」が最も大変22.8%23.1%
勤務中の歩数が1万歩以上31.3%39.1%

温熱環境の負担は両層でほぼ同じ水準ですが、重量物については差が大きく開きました。性別でみても「重い荷物の持ち上げ・運び出し」を大変な業務に挙げた人は女性52.7%(n=385)、男性43.5%(n=646)です。全体では、最も大変だと感じる業務は1位「過酷な環境下での作業」22.9%、2位「重い荷物の持ち上げ・運び出し」21.9%、勤務中の歩数が1万歩以上の人は35.7%でした。

同じ倉庫で同じ荷物を扱っていても、体格や体力の違いによって負担の感じ方は変わります。作業の割り当てや設備の設計を、現場の担い手構成を前提に見直す必要があることを示しています。

■4. 仕事の満足度と定着意向|満足度が高くても、約半数が転職・離職を意識

項目パート・アルバイト層(n=438)会社員層(n=580)
仕事に満足している(「満足」+「どちらかというと満足」)59.1%44.8%
仕事に満足していない18.3%24.7%
転職・離職を意識している49.3%51.9%
1年以内の転職・離職を検討/すでに行動13.0%17.9%
経営陣が現場の負担を理解していないと感じる38.1%46.2%

パート・アルバイト層の仕事満足は会社員層を14.3ポイント上回りますが、およそ半数が転職・離職を意識しています。満足度の高さが、そのまま定着につながるとは限りません。

倉庫・物流センターでの勤務年数が5年以上の566人にこの現場で働き続けている理由を尋ねると、全体では「業務に慣れていて楽だから」35.0%、「自宅からの通勤アクセスが良いから」34.6%、「転職するのが面倒だから」32.7%、「黙々と作業することができるから」31.8%、「他に適当な仕事がないから」27.4%が上位でした。パート・アルバイト層(n=199)では「自宅からの通勤アクセスが良いから」46.7%、「業務に慣れていて楽だから」43.2%、「黙々と作業することができるから」41.7%、「勤務時間の融通が利きやすいから」39.2%、「転職するのが面倒だから」36.7%、会社員層(n=365)では「転職するのが面倒だから」30.7%が1位でした。

全体で「給与に満足しているから」は9.2%、「身体的負担が少なく働きやすいから」は3.7%にとどまります。身体的負担の軽減は、離職を防ぐだけでなく、働き続ける理由を積極的なものへ変えていく余地が残された領域だといえます。

■5. ロボットに任せたい業務|重量物の移動が最多、導入に反対する割合は両層とも約14%

ロボットに任せたい業務の1位は、いずれの層でも「重いものの持ち上げ・移動」でした(パート・アルバイト層66.2%、会社員層58.8%)。全体では62.0%で、「長距離の荷物運搬」29.2%、「高所や狭い場所でのピッキング」26.7%が続きます。

倉庫内作業用ロボットの導入について「してほしくない」と答えた人は、パート・アルバイト層14.6%、会社員層14.0%と、いずれもおよそ14%台にとどまりました(全体14.3%)。AIを活用したロボットについて「重労働から救う期待」が優勢な人は、パート・アルバイト層60.7%、会社員層69.1%(全体65.5%)でした。

現場の担い手の多くを占めるパート・アルバイト層にとって、重量物の扱いは最も大きな負担であり、同時に最も機械に任せたい作業でもあります。離職理由の1位と、任せたい作業の1位が一致している点が本調査の特徴です。

■Exotec Nihon株式会社 代表取締役 アジアパシフィック地域社長 立脇 竜 コメント

「今回の調査で注目すべきなのは、倉庫で働く人の51.0%が転職・離職を意識しており、20代では65.5%にのぼったことです。人手不足が続く中、採用するだけでなく、今いる人材に長く働いてもらうことは、倉庫の安定運営や事業成長に直結する経営課題になっています。

一方で、転職・離職を考える理由は、雇用形態によって異なります。会社員の方は給与・待遇への不満が1位でしたが、パート・アルバイトの方では身体的負担が45.8%で1位でした。重い荷物を大変だと感じる割合も57.1%対39.0%と大きく開いています。この結果から、特定の課題だけを改善すれば定着につながるとは限らないことが分かります。現場ごとの課題に寄り添うことは重要ですが、それだけでは別の工程や人に負荷が移り、部分最適になってしまう可能性もあります。

また、5年以上働き続けている理由の上位は、通勤の近さや業務への慣れ、転職の負担感でした。現在人材が定着しているように見える倉庫でも、その状態が今後も続くとは限りません。

自動化は人を減らすための設備投資ではなく、限られた人員で倉庫のキャパシティを最大化し、作業効率と処理能力を高めながら人がより働き続けやすい環境をつくるための経営投資です。個別の作業改善にとどまらず、倉庫全体のオペレーションを俯瞰し、人とロボットの役割を再設計することが重要だと考えています。」


Exotecについて

Exotec は、世界を代表するブランド企業に向けて、洗練されたGoods to personの倉庫ロボティクスソリューションを提供しています。業務効率化、耐障害性と回復力を高め、倉庫作業者の負荷を軽減し、労働条件を向上させるフレキシブルな倉庫システムを構築するため、最高性能のハードウェアとソフトウェアを組み合わせています。UNIQLO、ヨドバシカメラ、三井不動産、Carrefour、Decathlon、GAPといった業界をリードする50以上のブランド企業がExotecのソリューションを利用してオペレーションを改善し、急速に変化するビジネスモデルや顧客の期待に柔軟に対応しながら、収益拡大を実現しています。

Exotecの情報は、
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