フランスのエグゾテック、株式会社SANHA物産の食肉加工倉庫に
ロボット自動化システムを導入

2026年2月26日

4年の準備期間を経て実現した食肉加工倉庫、ロボット自動化で新たな突破口

自動化が困難とされた食肉物流で、入荷から出荷までをロボットが一貫対応 ―
国内初の取り組み

(左より)ピエール・フェルディギエ Exotec APAC営業担当副社長、キム・ミョンリョン 株式会社SANHA物産 代表取締役、ロマン・ムーラン エグゾテック CEO、オ・ジソク Exotec韓国支社長、ソン・ウォンチョル CJオリーブネットワークス スマート物流/ファクトリー担当

フランス初の産業系ユニコーン企業であり、倉庫ロボット自動化ソリューションを手がけるエグゾテック(Exotec)は、株式会社SANHA物産の食肉加工物流センターに三次元ロボットシステム「Skypod(スカイポッド)」を導入する。梱包された食肉製品を開梱することなく、入荷から出荷までの工程をロボットが一貫して担う。ケース単位での大規模自動化としては国内初の事例である。

エグゾテックは2月、CJオリーブネットワークスとともに株式会社SANHA物産の食肉加工物流センタープロジェクトを推進すると発表した。京畿道広州市に位置するSANHA物産食肉加工物流センターは、2026年第3四半期の本格稼働を目標としている。


業界では、大量のケース単位で流通する食品物流を「Food & Bulk(フード&バルク)」と呼ぶ。これまで同分野は、荷物の重量やサイズが一定でないことに加え、冷蔵環境の維持、厳格な衛生規制、包装形態のばらつきなど多様な要因により、自動化が特に困難とされてきた。本プロジェクトは、そうした課題を克服した先進的な事例として評価されている。

エグゾテックは、Skypodロボットシステムを中核に、大量ケース物流を安定的に処理する自動化ソリューションを提供する。CJオリーブネットワークスは、コンベヤー、自動ラベリング、倉庫管理システム(WMS)など物流設備全体を統合するシステム構築を担当する。

ロボット自動化倉庫による新たな飛躍

株式会社SANHA物産は、Skypod自動化システムの導入により、約4年ぶりに物流倉庫の運営を再開する。首都圏郊外に立地していることから人材確保が難しいという課題を、自動化によって解決した。
冷蔵設備を備えた食肉加工物流センターは、常温倉庫と比べて建設・運営コストが2~3倍に達する。限られたスペースをいかに効率的に活用するかが収益性を左右する重要な要素である。SANHA物産は、自動化によって空間利用効率を最大化する戦略を選択した。

午前中に集中する入出庫への対応 ― ロボット自動化が解決策に

食肉加工食品の流通は高度なオペレーションが求められる分野である。大量のケースが一度に搬入され、厳格な温度管理が必要とされるうえ、出荷量は時間帯によって大きく変動する。特に本物流センターでは、輸入肉の検疫・通関スケジュールの影響により、午前中にトラックが集中する。冷蔵温度を維持しながら大量の荷下ろし・入荷作業を行うと同時に、出荷に向けた積み込み作業も並行して実施しなければならない。

短時間に入出庫が重なる環境では、高速かつ高精度な処理能力が不可欠である。人手中心の運営には明確な限界があった。
SANHA物産はSkypodシステムの導入により、複雑な物流フローの中でも処理スピードと精度を向上させ、顧客が求める納期を安定的に実現できると期待している。

高さ14メートルのラックを秒速4メートルで走行するロボット

Skypodは、最大14メートルの高層ラックにおいて垂直移動およびピッキングが可能な三次元ロボットである。最高秒速4メートルで走行し、高密度保管を実現する。最大30kgのケースを搬送可能で、重量やサイズの異なるケースが混在しても、設備変更なしに柔軟な運用が可能である。

冷蔵倉庫は、空調維持にかかる電力コストが常温倉庫と比べて数倍に及ぶ。保管面積を拡張するよりも、限られた空間にいかに高密度で保管するかがコストを左右する。本自動化設計は、スペースを最大限に活用しながらもロボットの動線干渉を防ぐ構造を実現した点が大きな特長である。

需要急増にも対応する「動的バッファ構造」

食品流通の現場では、注文量が時間帯によって大きく変動する。特に出荷時間帯には作業が集中し、ボトルネックが繰り返し発生する傾向がある。エグゾテックはこの課題を「動的バッファ構造」によって解決した。
これは、物量を一時的に吸収し、必要なタイミングで放出する緩衝機能を持つ仕組みである。Skypodの垂直保管空間がダムのように機能し、注文が集中した際には事前に保管した在庫を活用し、閑散時には次の出荷に備えて補充を行う。システムが自律的に物量の流れを調整することから、「動的」という表現を用いている。

人に代わりロボットが重量ケースを搬送する「フルケースハンドリング」

従来、10~20kgの食肉加工ケースは作業者が手作業で搬送していた。1日に数百ケースを扱う反復作業は、作業者の身体、特に筋骨格系への負担が大きかった。
本システムでは「フルケースハンドリング(Full Case Handling)」方式を採用した。ケースを開梱せず、そのままの状態で取り扱う仕組みである。入荷したケースはそのまま保管され、注文に応じて仕分けされ、出荷エリアまで自動搬送される。全工程が自動化されており、処理スピードの向上とヒューマンエラーの低減を実現する。

エグゾテック韓国支社長のオ・ジソクは次のように述べている。
「バルク食肉の自動化は、食品流通業界においても実例が極めて少ない分野である。本プロジェクトは、自動化の空白領域とされてきた分野において新たな適用可能性を検証する先駆的な取り組みであり、今後自動化導入を検討する企業にとって有意義な参考事例となるだろう。」

さらに同氏は、「運用安定化後は、物流需要の増加および事業成長に応じてシステムを段階的に拡張することも検討している。2026年には時間当たり最大1,200ケースの入出庫を同時処理できる体制の確立を目標としており、将来的には処理能力をさらに拡大していく計画である」と述べた。

株式会社SANHA物産 代表取締役 キム・ミョンリョンは、「4年間にわたり準備を重ねてきた新工場の開設が目前に迫り、大きな期待を感じている。今回の自動化システム導入は、単なる倉庫再稼働にとどまらず、より効率的で持続可能な物流体制への転換点となる」とコメントした。

また、CJオリーブネットワークス スマート物流/ファクトリー担当 ソン・ウォンチョルは、
「SANHA物産物流センターの成功裏の構築と安定運営に向け、物流自動化の構築・運営能力を継続的に高度化していく。これを基盤に、さまざまな産業分野への展開を図る」と述べた。

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